『元彼の遺言状』原作とドラマの比較…面白かったのにつまらないって!?

ドラマ

元彼の遺言状』のドラマが先日10話の放送が終わりましたね。ネットではドラマつまらないと言う評判が多く見られます。私はドラマを見て面白かったから…原作を読んで見ようと思い最近読み終えました。そこでネットを見た時に世間の評判を目にして気になって原作とドラマの比較をして、本当は面白かったのか…つまらなかったのかを検証したいと思いました。

同じ様に原作とドラマの違い等気になる人はぜひ一緒にお付き合いください。でもネタバレになるのでご注意ください。

『元彼の遺言状』原作について

原作者:新川帆立
宝島社主催の「第19回『このミステリーがすごい!』大賞」の大賞を受賞
応募時のタイトルは『三つ前の彼』

原作のあらすじ

亡くなった元彼の残した「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言を受け、敏腕弁護士の女性が、依頼人と共謀して巨額の遺産を手にしようとする話が描かれる。

『元彼の遺言状』ドラマについて

主演:綾瀬はるか
原作:新川帆立

ドラマのあらすじ

綾瀬はるかさんが演じる主人公は、国内トップクラスの大手法律事務所で働く剣持麗子。元彼の遺言状をきっかけに色んな事件に巻き込まれバディーの大泉 洋さん演じる篠田と共に事件を解決していく痛快リーガルミステリーです。

原作とドラマの違い

それでは原作とドラマの違いを確認してみましょう~!

私は先にドラマを見たので…ドラマが面白くて原作を読んでみようと思ったので、せっかく原作を読んで見たのでドラマとの比較をしてみたいと思います。

ここで私なりの原作とドラマの主要人物紹介を比べてみました。

原作での人物紹介
(ウィキペディアより抜粋)
ドラマ
キャスト
ドラマでの人物紹介(私の見解)
剣持麗子
(けんもち れいこ)
敏腕弁護士。28歳。大手の山田川村・津々井法律事務所所属綾瀬はるか原作通りの敏腕弁護士で金にならない仕事はしないと豪語する強い女性。
篠田敬太郎
しのだけいたろう)
麗子の大学時代のゼミの先輩で、今回の事件の依頼人。
栄治とも交流が深く、栄治の30歳の誕生日パーティーに招待され、会いに行っている。
父が小さな貿易会社を経営している。森川家とは家族ぐるみの付き合いがある。
大泉 洋原作通り栄治と麗子のゼミの先輩ではあるが、実際は…??
原作とは違いミステリー作家を目指している料理人で栄治の別荘の管理人を務めていた。そして麗子と一緒に事件を解決していく。ドラマ終盤では篠田の本当の名前や素性が分かり殺人犯の汚名を弁護士として麗子が晴らして無罪を勝ち取った後、晴れてバディーとして『暮らしの法律事務所』の助手として働く事に。
森川栄治
(もりかわ えいじ)
麗子の大学の先輩。イケメン。麗子とは大学時代に3ヶ月ほど交際して別れている。森川製薬の御曹司。「僕の全財産は、僕を殺した犯人に贈る」という奇妙な遺言を残して30歳で死亡。遺産は麗子の調査では時価総額1080億円の株など。重度のうつ病を発症していた。生田斗真原作同様大手製薬会社・森川製薬の御曹司で、イケメンだが喘息の持病が悪化し軽井沢の別荘で療養中、篠田(実は田中)と出会いゼミの先輩篠田として別荘の管理人としてかくまう事にして、自分の死後は例の「自分を殺した犯人に全財産を贈る」と言う遺言の他に、麗子に篠田の事を頼むと遺言する。
森川富治
(もりかわ とみはる)
栄治の兄。大学で文化人類学を教えている。栄治とそっくりの美声の持ち主。生田斗真原作では顔は全く似てない設定だったが、ドラマでは生田斗真さんが1人2役で演じている。
森川紗英
(もりかわ さえ)
栄治のいとこ。拓未の妹。栄治に思いを寄せていた。少し気性が荒い。関水 渚亡き栄治の従姉妹(いとこ)で、幼少期からずっと栄治に思いを寄せていて、麗子にも他の元カノにも嫉妬心で噛みついていたが、時間解決の中で麗子からの「紗英は役にたった」と言う言葉でどんどん事件解決の為協力していく。素直には喜びは表現しいないが、麗子の言葉で積極的に事件解決に協力する姿が可愛かった。
原口朝陽
(はらぐち あさひ)
栄治の担当看護師。信州総合病院勤務。元カノ。麗子に栄治の逝去を連絡している。森 カンナ原作と同様の栄治の担当看護師で元カノと言う設定ではあったが、原作での麗子への親密的な会話はドラマでは見られず、雪乃に借金の世話をされていて怯えた様子が印象的だった。
森川雪乃
(もりかわ ゆきの)
拓未の妻。栄治の「元カノリスト」に記載の数十人の元カノの一人。笛木優子原作通り亡き栄治の元カノで拓未の妻。原作の方が栄治に対しての愛情が見れたが、ドラマの方は若干毒婦のイメージが強かった。
森川拓未
(もりかわ たくみ)
栄治のいとこで、定之の長男。切れ者で野心家。麗子の兄・雅俊は大学のゼミの先輩になる。
森川製薬新規事業課の課長。新薬の開発プロジェクトを進めていた。
要 潤原作同様に亡き栄治の従兄弟(いとこ)だが、原作よりは酒浸りで投げやりな様子で、実際仕事で新薬発売に向けての業務に邁進しているか疑わしく感じた。
堂上圭
(どうじょう せんせい)
獣医。栄治の愛犬バッカスの主治医。おしゃれで優しい。野間口 徹原作通りの栄治の愛犬・バッカスの主治医で、栄治の別荘の敷地内にある離れで5歳の息子と二人暮らししている。栄治の幼少の頃からの知人でもあったが、妻が栄治の元カノだった。
堂上亮
(どうじょう りょう)
堂上夫妻の息子。5歳。原作では素直な男の子だったが、ドラマでは紗英の影響なのか麗子に対して水鉄砲を打ったりと攻撃的な面を見せていた。
森川金治
(もりかわ かねはる)
栄治の父。森川製薬社長。小ぶりのブルドッグのような容姿で、栄治とは全く似ていない。佐戸井けん太亡き栄治の父親で森川製薬の社長。栄治が残した遺言により、見ず知らずの部外者に遺産が渡ることへ立腹している。良からぬ相手に遺産が渡らない様に津々井先生へ弁護を依頼した。
森川銀治
(もりかわ ぎんじ)
栄治の叔父。金治の弟。ユーチューバー。
家政婦・美代と結婚の約束をしていたが、美代は森川家から追い出されてしまう。
銀治も森川家には愛想を尽かして家を出てしまっている。
ドラマでは一切登場していなかった。
村山権太
(むらやま げんた)
栄治の顧問弁護士。長野県の「暮らしの法律事務所」に所属。
遺言状を保管した金庫ごと盗まれ、村山も何者かに毒殺されてしまう。
笹野高史原作通りの栄治の顧問弁護士。この相続を解決したら弁護士を引退しようと思っていたが、遺言状が入った金庫が盗まれた後に何者かに毒により殺害されてしまう。
森川真梨子栄治の伯母。金治たちの姉。萬田久子亡き栄治の叔母で森川製薬の専務。原作では犯人選考会には夫の定之が出席していたが、ドラマでは真梨子が出席していた。栄治の死に関しても
森川定之
(もりかわ さだゆき)
真梨子の夫。森川製薬専務。新規事業や新薬開発に意欲的。ドラマでは一切登場していなかった。
津々井君彦
(つつい せんせい)
金治の顧問弁護士。60歳手前。山田川村・津々井法律事務所の創設者。麗子の元上司。浅野和之麗子が所属する国内トップの弁護士事務所「山田川村・津々井法律事務所」の創業者で、英国紳士を気取る少し嫌味な麗子の上司。でも後半の痴漢疑惑や篠田の裁判のあたりでは人情的なところもあって好感度upしました。
森川銀治
(もりかわ ぎんじ)
栄治の叔父。金治の弟。ユーチューバー。
家政婦・美代と結婚の約束をしていたが、美代は森川家から追い出されてしまう。
銀治も森川家には愛想を尽かして家を出てしまっている。
ドラマでは一切登場していなかった。
平井真人
(ひらい まさと)
川製薬副社長。大株主の外資系投資会社から経営立て直しのために送り込まれた。
大学在学中に創設した会社が成長し、東証マザーズに上場している。
ドラマでは一切登場していなかった。
浜田先生
(はまだ せんせい)
栄治の主治医。信州総合病院勤務。院長選に出馬予定でお金を必要としていたらしい。ドラマでは一切登場していなかった。
剣持雅俊
(けんもち まさとし)
麗子の兄。厚労省で新薬認可の関連部署で勤務。ドラマでは一切登場していなかった。
優佳
(ゆうか)
雅俊の婚約者。麗子の印象では地味だが可愛らしく良い子。ドラマでは一切登場していなかった。
剣持雅昭
(けんもち まさあき)
麗子たちの父。経産省勤務。麗子に似て彫りの深い顔立ち。ドラマでは一切登場していなかった。
剣持菜々子
(けんもち ななこ)
麗子たちの母。ドラマでは一切登場していなかった。
信夫(のぶお)電子機器メーカーの研究開発職。
1年ほどの交際を経て麗子に求婚したが、婚約指輪が小さくて安物だったため、麗子に席を立たれる。
ドラマでは一切登場していなかった。
古川(ふるかわ)法律事務所での麗子の1年後輩の男性。信夫に同情し、指輪くらいで関係を壊してどうすると麗子に言う。ドラマでは一切登場していなかった。

●栄治の死亡理由の原作とドラマの違い

原作では当初インフルエンザが原因とされており、別荘で療養していた理由もうつ病でしたが、ドラマでは喘息で風邪をこじらして死亡したとの事でいた。

●原作とドラマとの決定的違い

違い①

ドラマの1話から2話で栄治の遺言状事件…栄治の殺人犯が逮捕まで描かれてしまった事が一番原作と違っていたと思います。原作では1冊全てが栄治の遺言状事件で殺人犯解明を描いているのに対し、ドラマでは2話で解決してしまっていたのです。

私はドラマから見ていたので特に違和感なく10話迄見続け、篠田の正体や謎めいた行動が殺人犯として逃げていた事や、個々の事件解決はもちろん篠田の殺人犯の汚名をはらす裁判迄のハラハラどきどきがとても面白く感じましたが、原作を読んで見て原作ファンからしたらドラマは全く別ものであったと分かりました。

違い②

篠田は原作では本当に栄治の先輩でおぼっちゃまだったのに対し、ドラマでは偽物と言うか本物の篠田は死んでいてなりすましていた「たなかまもる」であった事、そして殺人犯として逃げていた逃亡犯であったことでしょう。

逆に原作をドラマの後に読んだ私には本当に9話と10話は面白かったです。麗子が「必要のない人間なんていない、篠田は私にとって必要な人間だ」と言ったセリフには感動しました。

ドラマが面白くなかったと言われている理由

ネットではドラマが面白くなかった理由に関して色々いわれていました。その事を調べたのでそれを確認してみましょう。

ネットで面白くなかったと言われている理由を調べてみました。

①セリフと情報量が多すぎて難しい
②豪華な出演者で期待しすぎた
③キャストのイメージが原作と違う
④2話で事件が解決してしまったから
⑤脚本・ストーリーがつまらない
⑥トリックが見たことある展開
原作がつまらないからドラマもつまらないんだろなと思って見たらやっぱりつまらなかった。
他多数

それにしても世間の批評って本当に色々ありますね。ドラマだけでなく原作への批判もある事にも驚きましたが、世の中には賛否両論があるので当然かとは思いますが、私個人的には先にドラマを見て面白いと思い原作を読んだので、確かに原作を先に読んだ人からすると原作と違う展開で裏切られた感じがするかもしれませんね。

ドラマが面白かったと言われている理由

ドラマが面白くなかったと言われた理由に反して面白かったと言われている理由も同様に調べてみましたので、一緒に確認してみましょう。

ネットでの面白かった理由に関しては、面白くなかった理由に対して少なかったです。

①天国と地獄を思いださせる、似ている。
②HEROや古畑任三郎と同じ演出家
③出てくるご飯が美味しそう
④危険なビーナスに似てる
⑤ゴージャスな造りで見ごたえ!

私自身はドラマを先に見ているだけに、綾瀬はるかさんと大泉洋さんのコンビネーションとテンポと犯人捜しの展開もとても面白かったです!

ドラマの3話目からの展開に関して

ドラマがつまらなかったと言っている人の多くは1作目の原作に関して、ドラマでは2話で完結している事、そして篠田に関する事が全く原作と違う事ではないかと思います。

ドラマの3話目からの展開では原作の2作目『剣持麗子のワンナイト推理』で出てくる黒丑益也や奈良漬けで飲酒運転で拘留される真美や父の遺産の事で後妻業の疑いをもっている典子や殺害されるホストの信長などが展開されていました。ドラマの酷評をしていた人は本当に原作を全部読んでいたのでしょうか。1作目だけだったら確かに2話で終わってしまった事でショックだったかもしれませんが、2作目も読んでいれば…また違う見解もあったのではないでしょうか。

まとめと感想

私は3作目も読んだのですが、元々篠田は原作では栄治の先輩であり、幼稚舎からエスカレーターで大学まで進学した森川家と家族ぐるみの裕福な家庭で育ったおぼっちゃまなのですから、全くドラマとは違う設定ですよね。でも逆に私はドラマの設定である、殺人犯として6年も逃亡していた彼をかくまっていた栄治が自分の死後篠田の事を麗子に託した事の方が面白い展開だったと思うのです。

物事には人に寄って捉え方があるのでなんとも言えませんが、私自身はドラマはオンタイムでも出来るだけ見たいと思ったし…仕事で見れなかった時はFOBで必ず見たし、だからこそ今回原作を読んだのですが、読み始めたら止まらなくて睡眠時間を削ってしまう程に続きが読みたくなる原作でした。あっという間に3作目迄読み終えました。3作目は剣持麗子が主人公では無く脇役で美馬玉子と言う女性弁護士が主人公でした。でも剣持麗子弁護士も当然ここぞと言うところで活躍はしていましが、篠田はあたり前ですが出てくるはずは無く、黒丑は出てきましたが若干微妙な感じでした。

来週2022年6月20日放送のドラマでは剣持麗子が篠田の無実を証明した後に、タヒチに旅行に行くと麗子からの連絡があり、麗子を頼って津々井(浅野和之)がやってきて、更に紗英(関水渚)も現れ、政治家・嶺村信一の事務所から裏金3億円が消えたから助けてほしいと頼まれた、と言い出したが、麗子に連絡がとれず失踪!?と言う内容の様です。

前回が最終回だと思っていただけに、私にすればとても楽しみな放送です。どんな結末なのか今からドキドキわくわくです。

皆さんもぜひ放送を確認してみてくださいね。
今回も最後までお付き合いありがとうございました。

 

 

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